長崎の被爆遺構

山王神社大クス

山王神社大クスは、爆心地から約800mに位置している山王神社の境内にあります。原爆当時、境内の樹齢400年以上という大クスも爆風と熱線を受け、黒焦げの太い幹だけが残り、あたかも死んでしまったかのようでした。しかし、被爆から約2か月後には、新芽が芽生き、その後も順調に樹勢を回復し、葉の生い茂る大クスに回復しました。原爆により地域全体が廃墟となり、家族や親せきを失い、住む場所もままならなかった地域の人々は、この大クスの生命力の力強さに大いに勇気づけられたといいます。

山王神社大クス

山王神社の境内地の入口にある大クスは、樹齢400年以上とも言われ、東西40m、南北25mほどの大きな樹冠を作っています。
江戸時代、夏には山王神社の前を通っていた浦上街道を通る旅人が足を止め、木陰で涼を求め、疲労を癒し、その人々へ果物を売る人が絶えなかったと伝わるほど、当時から大きな枝ぶりだったようです。
しかし、原爆被爆時には、熱線と爆風を受け、主幹は途中から折れ、枝や葉は吹き飛ばされ、黒焦げの太い幹だけが残り死んだように見えました。しかし、被爆から約2か月後には、新芽が芽生き、その後も順調に樹勢を回復し、葉の生い茂る大クスに回復しました。原爆により地域全体が廃墟となり、家族や親せきを失い、住む場所もままならなかった地域の人々は、この大クスの生命力の力強さに大いに勇気づけられたといいます。
長崎市出身のシンガーソングライター・俳優の福山雅治氏が、この被爆クスノキをモチーフにした楽曲「クスノキ」を発表したことでも知られています。
この楽曲でも感じられますが、この大クスは、ただそこにいるだけで、原爆の強大な破壊だけでなく、そこから立ち上がった生命の力強さをも感じさせるものです。

MAP

長崎の被爆遺構

Nagasaki Atomic bomb remains